写真は「出会い」だ そして、本気になっても「いい加減」に撮る 

この写真は日没6分後に撮影したものである。この写真を撮ったとき、太陽は水平線の下に没していた。モデルさんとの距離はおよそ8〜9mほどだ。135判換算85mmレンズの場合、横位置でモデルさんの全身カット撮るためには7m以上離れなければならない。すでに日没しており光量は少ない。しかし、「逆光」であるからモデルさんの前面はシャドーに落ちる。プラス補正を掛けて撮れば背景が飛んでしまう。ようするに、撮りにくいシチュエーションなのである。しかし、この淡い夕暮れをバックに撮ることはとても魅力的だ。運がなければ出会えない。写真は出会いだ。

この写真は結構アンダーに撮っているのだが(ハイエストライトは244)、かなり綺麗に撮れている。ISO1000で撮っているので全体的にかなりノイズが乗っているが、汚らしい暗部ノイズがほとんど出ておらず、全体に均等に高感度ノイズが出ている。実は、ちょっと「細工」をして撮っているのである。プロカメラマンならなにをやったかわかるだろう。この時間にこのアングルでこの背景の明るさで「素」で撮ったらモデルの顔はもっとシャドーに落ちるし、レタッチで持ちあげてもあまり綺麗には出てこない。なぜなら、撮影時に光の当たっていない"肌"はレタッチで無理矢理持ちあげてもあまり綺麗には出ないからだ。

この写真は彼女と出会って40分後に撮ったカットである。彼女はプロのモデルさんではない。こんな風に写真を撮られるのは初めての経験でどうして良いかわからないと困っていた(その割には素敵な表情を沢山見せてくれたが)。私の方もあまり具体的な指示を出すことなく、「好きなように歩いて」「あっち見たりこっち見たりしてみて」「こっち見て」程度に声を掛け、ハイテンポでシャッターを切っていった。つまり、プロカメラマンがモデルさんを使ってポートレートを撮るのとはまったく異なる条件で撮影した写真である。

しかし、素人カメラマンと素人モデルが、セッティングも打ち合わせも無しに出逢った直後に「適当に撮った」にしては良い写真が撮れていると思うし、そういう撮り方だからこそ素敵に撮れているカットも少なからずある(彼女の写真はまだ出していないモノが沢山残っている)。「本気」で撮ることにした以上、今後はもうこの時の様な「乱雑」な撮り方はしないだろう。しかし、きちんと詰めるところは詰めつつも、可能な限りこの時と同じような「いい加減さ」で撮りたいと思っている。「いい加減」であることこそが私の良いところだからである(笑)。

実はこの写真はアベイラブルライトでの撮影では無い。モデルさんの顔の向きを少し変えれば100%アベイラブルライトでもこれに近い写真を撮ることが出来るが、このアングルだとちょっと無理。実は、この写真は小型のLEDライトをオンカメラで使って撮っている。LEDライトなんて使うのは初めて。触ったことも無かった。もちろん事前の練習などするわけもなく、ぶっつけ本番だった。実は、前の日に新宿のヨドバシカメラに行って買って持って行ったんだ。明日はきっと夕暮れ時に「若くてスリムでとびっきりチャーミングな女の子」と出会えるという予感がしたんだ(爆)。

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by dialogue2017 | 2018-11-08 16:00 | 写真とカメラの話し | Comments(0)