モノクロ用フィルター(4)

ああ、予定より1回余分に書いてしまった。本来(3)として書くつもりだった話が(4)になってしまった。と言うわけで、(3)の冒頭に戻る。

昨日「モノクロ用フィルター」というエントリーをアップした直後に、茅野の家の玄関を出て15mほどの所に聳えている白樺の木の写真を2枚撮ってきた。件の女性が「白樺の幹の『白』が、うーん…」と書いている理由は、白く写って欲しい白樺の幹が「グレー」に写ってしまったからである。で、「うーん…」となってしまったわけである。

残念ながら茅野の家の前には白樺の木は無いのだが、お隣の山荘の前にあるのを思いだし、「モノクロ用フィルター」を予約投稿した後、出掛ける支度の終わった家族を2分ばかり待たせて白樺の木の写真を撮ってきた。2枚撮った理由は、まず地球の裏側の女性と同じように「逆光」で1枚撮り、それだけではどうやったら白樺の木の幹を「白く」写せるかを説明できないので、それをするために「順光の日陰」の白樺の木の写真も1枚撮ったということである。

今回は、「逆光」で撮った方の写真を掲載し、簡単な説明を付す。

この写真は「逆光」で撮っている。露出補正は掛けていない(±0EV)。逆光で露出補正を掛けていないという点では地球の裏側の女性と同じ条件であるが、彼女の場合、画角の1/4程度をかなり明るい雲が占めているのに対し、下の写真は木の奥に僅かに写っている水色の「空」の部分がハイエストライトでその部分はとても少ない。だから、±0EVで撮影しても白樺の木の幹は比較的「白っぽい」色に写っている。とは言え、実際の色とはほど遠いし、「白」とは呼べない色に写っている。逆光と言うほど酷い逆光でなくてもこうなってしまうのである。

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下の写真は、上の写真をPhoshop CCで開いた時のモニタのキャプチャー画像である。写真にある「赤色」が「白飛び警告表示」である。つまり、その部分が「白飛び」しているわけである。飛んでいる部分がこの程度しか無いと言うことは、「逆光」と言えるほどでも無いと言うことである。それでも白樺の木の幹は「白く」は写らない。ちなみに、白樺の木の幹が「緑色っぽく」写っている理由は葉の色の反射を受けているからである。緑の中に女性を立たせてポートレートを撮ると、女性の肌に緑色が被ってしまう。それを避けるためにレフ板で「白い」光をモデルさんにぶつけて上げるのである。"この写真”がそれである。こういうケースでレフ板を使わないと、モデルの肌には緑色が被ってしまう。ちなみに、この娘の写真は、私自身が左手でレフ板を持ち、右手一本でカメラを持って撮った写真である。単なるレンズのテスト撮影(笑)。

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下の写真は、2枚上のカラー写真をPhotoshop CCでモノクロに変換したものである。変換するに当たってパラメーターは一切動かしていない。カラーだとまだ白樺の木の幹が「白っぽく」見えるが、モノクロにしてしまうとこうなってしまうのである。「白っぽい」というより「黒っぽい」という写りである。これでもさほど逆光と言えない程度の軽い逆光である。この構図で白樺の木の幹を「白く」写すためには+2.0EV程度の補正が必要となる。酷い逆光では無くても補正を掛けないと「白」は「白く」写らないのである。

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下の写真は、上の写真をトーンカーブで調整し、最後にハイライトを少しだけ落としたもの。2EV分も明るくしてしまうと背景が飛んでしまうのでこの程度に止めた。「白」は一番明るい色であるから、手前の木の幹が「白く」写る露出で撮った場合、それより明るい光がある背景は完全に白飛びしてしまう。ああ、そういう露出の写真を1枚撮っておけば良かったな〜。でも、とりあえずこれで、逆光だと「白」を「白く」写すことが困難だと言うことはおわかりいただけたであろう。

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by dialogue2017 | 2018-05-06 12:00 | 写真論 | Comments(0)