カラー写真からモノクロ化するメリットについて

花をクローズアップさせたかったのでこの明るさにしたが、ちょっと黒すぎるかな〜。「シアン」の明度をもっと上げても良いだろうと思う。
ちなみに、残存画像容量の関係でファイルサイズを小さくしているため、かなり画質が悪いです。あしからず。

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一つ前のエントリーで取り上げた『Mon's cafe』さんのコメントの件でもうひつ書いてみます。彼が「2枚目の写真、あーdialogueさんの撮る光だなーと思いました。」と指摘したのは"この写真”なのですが、これをモノクロにすると上のような写真となります。モノクロにすると「ああ、私がよく撮る光だな〜」と自分でも思います(笑)。でも、この写真に関しては私自身はカラーの方が好きです。花の写真は基本的にカラーです。

この写真、元のカラー写真の方は花ビラの白い部分が飛んでしまっています。白飛びを避けるという意図もあって-1.33EVの補正を掛けて撮っていますがそれでも少し飛ぶと分かってはいました(あれっ? 「ですます」調で書いている)。まあ、ハナミズキを植えたと言うことが分かれば目的達成なので、レタッチで白飛びを補正することをせずにアップしましたが、こちらのモノクロバージョンでは花ビラの白飛びは押さえています。

私はカラー写真の白飛びはさほど気にしていません。ほとんどの場合はハイライトを白飛びさせないように撮っていますし、飛んでいるときも僅かだけです。私は「白飛び」が嫌いでは無いので、飛ばすときには大胆に飛ばして撮っています。ただし、モノクロ写真の場合には原則的には白飛びはほぼ絶対に避けます。どうしてモノクロ写真の場合には白飛びさせないかという話を書くと3,000字を超えるのでそれはまた別の機会に譲りますが、一言で言えば「見苦しい」からです。モノクロ写真の「白飛び」は基本的には「ミス」でしかないのです。

デジタルカメラでばかりモノクロを撮っていて、それをブログに上げて楽しんでいる人は「白飛び」が「ミス」だという感覚を持ちにくいと思います。モニタ上で鑑賞する場合、それほどは気にならないからです。しかし、ゼラチンシルバーのファインプリントを見慣れている人間であれば、「白飛び」しているモノクロ写真には生理的な違和感を覚えるだろうと思います。プリントの中にある、印画紙の「地色」の白は美しく見えないからです。そこだけ「浮いて」しまうのです。デジタルモノクロフォトでも本当は同じです。モノクロのファインプリントを見慣れた目から見ると、モニタ上で見るデジタルモノクロフォトでも「白飛び」していると見苦しいです。辛辣に言えば写真が「下品」に見えるのです。

ところで、この写真はPROVIAをPhotoshopでモノクロにしたものですが、初めからモノクロで撮るより遙かに自分の意図通りにトーンを表現することが可能です。というのは、カラー写真をPhotoshopでモノクロ化する際、「レッド」「イエロー」「グリーン」「シアン」「ブルー」「マゼンダ」の6色の輝度を調整出来るからです。初めからモノクロであるものを弄るより、トーンの調整が出来る幅が広くなりますから自分の意図が反映させやすくなります。プリントの美しさで定評がある写真家の森谷修さんが2010年ごろにこれに嵌まっていました(笑)。

この写真の場合、ハナミズキの花びらの「マゼンダ」の部分の輝度を弄ることが出来るというのは大きいのですが、それ以上に大きいのは実は「シアン」の輝度を動かせることです。元のカラー写真の1/3位の部分に顕著にシアンが載っているので、その部分の明るさを調整することで写真の雰囲気が大きく変わるからです。あと、「グリーン」と「イエロー」を動かすことによって、花の左下の「木漏れ日」が落ちている部分の明るさを自由にコントロールすることが可能です。もっとも、私の場合、そういうことを知っているという話であって、実際にそういう細かいレタッチをやることは滅多にありません。なぜなら、私は「作品」として写真を撮っているわけでは無いからです。

デジタルモノクロフォトで「トーン」を表現しようとした場合、カラーファイルからモノクロ化した方が自由度が高いと思います。その分、ああもできるし、こうもできるで、どうしたらよいか分からなく成ってしまったり、弄りすぎてしまうという危険があると思います。どんな物事にも「陰」と「陽」があると言うことです。上手に纏まりました(爆)。


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Commented by noblivion at 2018-05-02 19:03
おっしゃること、よくわかります♪
デジタルで撮っていると、ある程度、白が飛ぶののはしょうがない、って気分になりますね。
でも、フィルムで撮っているときは飛んでほしくない・・・そう、下品になりますもん。^^
というか、ポジは別としてネガフィルムのラチチュード、凄すぎて、なかなか飛ばないです。
乳剤の微妙な盛り上がりの中にハイライトの微妙なトーンが残ってますもんね。
2段ぐらいオーバーでも、ネガフィルムならハイライトのトーンって残ってます。
白黒フィルムでハイライトが飛んじゃうって言うのは、明らかに露出ミス・・・
もしくはスキャナでトーンを掬うときのミスでしょうね。
Commented by dialogue2017 at 2018-05-02 22:35
> noblivionさん
コメントありがとうございます。
ある程度以上の年齢の方で、モノクロフィルムで撮られてきた方であれば、
あまりにも「当たり前」の話ですが、
最近のデジカメ世代のモノクロ写真愛好家には必ずしも当たり前の話じゃ無いんですね。
「よくわかります♪」という方がいるとほっとします(笑)。

ご指摘の通り、ネガのハイライトは飛ばずに粘りますよね。
私は、あまりフィルムで撮っていた時期がありませんし、
フィルムでの撮影のほとんどがポジだったので「身に染みた」理解じゃ無いんですが、
モノクロフィルムの場合約2段オーバーでハイライトの階調が残ることは承知しております。
「ケミカル」故の現象だと思います。

「ハイエストライトからシャドーまで駆け抜ける光蜥蜴」の写真を見て、
フィルムだとこういうのを+1EVで撮るんだな〜、と感心しました。
フィルムはハイライトが粘る一方、シャドーが潰れますからね〜。
頭では分かっていることですが、デジタルばかりの私には「へっ〜」って感じでした(笑)。
by dialogue2017 | 2018-05-02 18:00 | モノクロ | Comments(2)